こんにちは。
野球に全く興味関心が無いので、ドラフト会議の仕組みや存在意義がイマイチ理解できていない山田圭一郎です。
今日、世間はドラフト会議で盛り上がってますが、選手が球団を選べないのでしょうか?
「平等に」ということらしいですが、サッカーや他のスポーツもこの仕組みなの?
、、、まぁ、いいか。
さて、本日も研究科のレッスンに補助指導員としてお邪魔させていただきましたが、その時にお話しした上達の三段階についてワンポイントアドバイスです。
そもそも上達の三段階とは何かといいますと、誰が考えたわけでもない、僕自身の経験から導き出した法則です。
おそらく、ダンスではなくとも、他の業界においても成長するにはこの過程を経ることになるでしょう。
手っ取り早く上達したい方は、これからご説明する法則の何段階目にいるのかをよく理解して、段階にあった練習(考え方)をする必要があると思います。
もくじ
上達の第一段階「気付く」
上達の三段階のうち、まず第一段階のお話です。
ダンスを上達させるためには、何が問題なのか気付かなければ直せません。
何についてお話しても同じなのですが、具体的にカウンセリングしてみましょう。
たとえば手の握り方。
スタンダードでもラテンアメリカンでも問題提起は一緒です。
皆さんが何気なく握っているその手の握り方。
本当に問題ありませんか?
強く握り過ぎていませんか?
相手に負担をかけていませんか?
手の角度はそれでいいですか?
その手は何のために握っているのですか?
相手が変わっても同じ握り方をするのですか?
などなど。
今まで何の気なしに握っていた手ですら、問題が潜んでいるかもしれないのです。
これを、「注意されたことないから大丈夫」と思ってはいけないのです。
先生だって他の箇所を直すので手一杯なのですから。
小さい問題は後回しの場合も多々あります。
注意されたことのない個所も、問題が潜んでいることに気づかなければならないのです。
とは言っても、上手く踊れないのは分かっているけど、何が問題なのかわからない!という人ばかりでしょう。
そこで先生の出番です。
担当の先生に、どこがおかしいのか見てください!と言って目の前で踊るだけで、必ず問題点を指摘してもらえるはずですよ。
上達の第二段階「考えて出来る」
問題があることに気付けたところで、それを今度は修正しなければなりません。
それが上達の第二段階「考えて出来る」です。
何にも考えずに、すんなり出来てしまう人を、俗に天才とか才能とか若さとか呼びます。
そんな能力を持っていれば別ですが、残念ながら大抵の人は持ち合わせておりません。
なので、才能を持ち合わせていない我々は、考えて直さなければならないのです。
幸い、社交ダンスにおいては、考えれば大抵の動きはできます。
開脚できるほど柔軟性が必要なわけでもなく(あればもっといいですが)、逆立ちで3回転できるほどの筋力が必要なわけでもないのです(あればもっといいですが)。
大抵の動きは、考えれば出来るでしょ?
先生方も無理難題は押し付けていないでしょ?
なのに皆さんは口をそろえて言うのです。
「先生!できません!どうやったら出来ますか?」
これはとてもおかしな質問です。
ゆっくりと丁寧に一つずつ時間をかけて考えながら動こうとすれば、必ずできる範囲の動きなはずです。
皆さんが出来ないとボヤくのは、いきなり何も考えずに音楽に合わせて出来ることを望んでいるからです。
注意点は分かった。
直し方も分かった。
でも、いきなり音楽に合わせて素早く踊ろうとしたって当然出来るわけないでしょ?
それを皆さんは出来ないと呼ぶのです。
まずはゆっくりとフルパワーで頭を回転させて出来る経験を体に覚えこませないといけないのです。
「出来ない」という言葉を使っていいのは、身体的に追いつかない時です。
身体が固いのに開脚や、筋力が無いのにバック転などがこれに該当します。
社交ダンスに「出来ない」なんて、大抵の場合、存在しないのです。
考えれば、ひとまずは出来るようになることが分かったと思います。
しかし、どのようにしたら直るのかが考えられない場合が殆どでしょう。
そんな時に先生に聞くのです。
先生!ここが問題なのはわかったのですが、どうやったら直るのか分かりません!と。
「出来ません!」という滑稽な質問よりも具体性がありますね。
上達の三段階「考えずに出来る」
ここまでくれば、考えながらゆっくり動けば何とか出来るようになったと思います。
後はそれを何度も繰り返すだけ。
ただひたすら繰り返す。
それだけです。
第二段階でご説明した、考えながら出来るようになることは大脳がつかさどっています。
大脳で運動をすると、シングルタスク、つまりたった一つのことしか同時に考えながら出来ないんだそうです。
実際に試してみましょう。
右手で三角形を書きながら、左手で丸を書いてみてください。
おそらく出来ません。
考えながら動かなければならないような不慣れな動作は、大脳は一つずつしか処理できないのです。
たかが三角と丸を書くだけの単純な動作でも同時にできないのです。
そんな単純なことすら同時に出来ないのに、踊りながら複数を考えながら出来るわけがないと思いませんか?
でも、出来る方法があるのです。
皆さんは、ウォークマンで音楽を聴きながら片手で携帯を操作し、さらにその状態で駅の階段を上り下りすることができるはずです。
これは、小脳で行動しているからです。
例えば、車の運転がその一つです。
アクセルやブレーキ、クラッチとハンドル、ウインカーを同時に操作しますね?
教習所に通っている方は、この動作がとても大変です。
ですが、免許を取得する頃には、何も考えずに出来るようになるわけです。
これが、「考えずに出来る」、別名、慣れと言います。
当初は大脳で考えながら運動するので、同時進行が大変だったはずの動きでも、経験を重ねてくると小脳で考えずに出来るようになるのです。
ここまでくれば、考えずに出来る、つまり、慣れて身に付いている状態なので、次の注意点を考えながらトレーニングをすることが出来ます。
ただし、たくさん考えながら動き、体に慣れさせるという訓練・練習は必要になります。
それを、いきなり考えずに全自動で出来る様になるなんて、到底無理な芸当だと心得てください。
第一段階の「気付く」と、第二段階の「考えて出来る」は、レッスンで先生に聞けば何とかなります。
ただし、第三段階の「考えずに出来る」は、レッスンで直すのはとても大変なのです。
実際は、ただただ繰り返すだけなので先生にとっては大変でも何でもないのですが、生徒さんにとっては費用対効果、時間対効果が悪いのです。
レッスン料とレッスン時間をかける割には、内容は繰り返すだけになります。
身に付くまでの時間は、皆さん頼みなので、第三段階は自主的に練習場等を利用して身体に慣れさせるとベストだと思います。
当教室では、研究科のレッスン内容が基本的には踊り込みなので、それに該当するでしょう。
もちろん、それができない場合は、レッスン時間内で行うことにはなりますが。
第一段階と第二段階を行うのは個人レッスン、第二段階と第三段階を行うのを練習場や団体レッスンと、うまく利用し分けて効果的に練習してください。
でも、慣れるためには時間がかかる。そのための代替策は?
まずは、自分のダンスの何が問題なのか気付きましょう。
そして、考えれば出来るように、丁寧に動きましょう。
最後に、それをひたすら繰り返し、身体に慣れさせましょう。
やり方は明確ですが、最後の第三段階は非常に時間のかかる作業です。
そんなの待ってらんないよ!という方が殆どでしょう。
そこでマルチタスクという手法の出番です。
マルチタスクというのは、同時に複数の仕事をしているかのように見せる方法です。
パソコンがいい例でしょう。
パソコンで、音楽をかけながら、インターネットの画面を開きつつ、Wordで文章を作成します。
まるで、3つの作業を同時に行っているように思えるこの動作、実は、一つのCPUという脳ミソがやってます。
実際は、0.001秒で音楽をかけ、次の0.001秒でインターネットの処理をして、次の0.001秒でWordの処理をする。
そして次の0.001秒で何事もなかったかのように音楽をかけるのです。
もちろん秒数はたとえばの話なので気にしないでください。
人間にしてみたらまるで同時進行しているように思えても、実際は、一つずつの作業を瞬時に切り替えているだけなんですね。
なので、たくさん仕事を増やすと、処理が重くなるのは、そういう背景があります。
このマルチタスクと同じことを行えば、まるで複数同時に考えられているかのように見えるのです。
この瞬間にヒップアクションを気にして、次の一歩ではフリーハンドのアクションを。
そしてその後、コネクションを修正して、次にはチェックアクションを行う、などなど。
頭の回転は必要ですが、身体に慣れるまではいろいろと瞬時に切り替えて、マルチタスクで頑張りましょう。
ただし!
結局同時に考えられるのは1つまでです。
同時進行のように見せかけているだけなので注意が必要です。
20年ダンスやってるんですー!は、恥ずかしい
よく、こんなセリフを仲間内で話している人を見かけます。
20年のベテラン「私、社交ダンスを初めてから20年も経つんですよー!」
周りの人『あらー!凄いですねー!通りでお上手だと思ったー(棒読み)』
このセリフを自信満々に仰っているマダムを結構頻繁に見かけますが、とても恥ずかしいと思ってください。
本人は「20年もやってるの!上手でしょ?」かもしれませんが、周りの人は「20年もやっているのに、その程度?」が本音です。
長年、何も考えずにただただ踊っている方は、あっという間に経験年数だけが経ってしまいます。
脳ミソをうまく使っている方は、たった1日、たった1時間のレッスンでも劇的に変わります。
ただひたすら踊って、自動的に上手くなるのを夢見るのではなく、きちんと考えながら踊り、最短時間での上達を目指してください。
今日は盛りだくさんの読み応えのある内容でした。
これからの皆さんのダンスライフに幸あれ。
私のタコリーダーは出来ないところをゆっくりと丁寧に練習してくれないのです。
綺麗に踊れ無いのは全部私のせい❓
ベテランだから偉いの❗️❓
まぁまぁ。
「彼のせいで出来ない」ことよりも「私のおかげで出来る」ことを探しましょう。
解決方法はいくつもあるはずです。
とことん話し合って練習方法を検討する。
先生と三人で話し合う。
ゆっくりと丁寧に練習せずとも上達する代替策を考える。
などなど。
相手に対して不平不満を挙げればきりがありません。
誰のせいかは置いておき、出来ることを探しましょう。
その方が生産的ですよ。