初心者のうちにしっかり習おう
「鉄は熱いうちに叩け」という言葉をご存知でしょうか?「社交ダンスも初心者のうちに習え」です。社交ダンスのプロである筆者の選手としての立場と先生としての立場から、初心者のうちにきちんと習っておく必要性をご紹介します。
白い紙に絵をかくのは簡単
先生の立場から申し上げると、社交ダンスを全くやったことのないズブの素人のほうが、なまじダンスを踊ったことのある人よりも教えやすいのです。それは、先入観がないからに他ならないのです。
社交ダンスを全くやったことのない人と、小さな子供は、先入観がなく頭が柔軟です。なので、先生の教えに対して素直に従います。そのため、すんなりと上達していくのです。
ところが、多少ダンスを習ったことのある人はそうはいきません。今まで習ったことと照らし合わせてしまうので、すんなりと受け入れられないのです。さらに、初めて習った先生が、あまり教えるのがうまくない人の場合、話は複雑になります。最初のうちはよい先生とよくない先生の区別もつかないでしょう。なので、正しい判断ができないのです。
また、今までの動きが体に染みついてしまっている場合、癖を直すという作業が必要になり、よけいな時間がかかります。そのため、全くの素人を教えるよりも時間も労力もお金もかかるわけです。
これらは、絵を描く時と全く一緒です。何も書かれていない真っ白な紙に絵を描くのは非常に簡単です。しかし、すでに絵が描かれている紙は、まず絵を消すところから始めなければなりません。しかも、どんなにきれいに消しても、跡が残ってしまう場合がほとんどです。さらに、頑張っても消せない場合、さらにしっかりと絵の上塗りをしなければなりませんね。これでは非常に大変なのです。
手遅れになる前に一度きちんとしたレッスンを受けましょう
こういったことを避けるために、早い段階で一度、きちんとしたプロの先生に個人レッスンを習ってみることをおすすめします。値段は高いですが、それなりの情報を得られるはずです。
大抵のダンス教室は体験レッスンを実施しています。一度だけのレッスンを受けられるはずです。
先生の良し悪しの判断は、大抵はレッスン料に比例します。相場は地域によって異なると思いますが、30分4,000円の先生を目安に体験レッスンを受講してみるとよいでしょう。よい先生に出会えた場合、一度のレッスンで、目からうろこの情報をたくさん得られるはずですよ。もしもピンとこなかったら、自分に合った先生ではなかったのだと思いましょう。
安物買いの銭失いにならないように注意しましょう。